be動詞と一般動詞
be動詞は主語と後ろの語をイコールで結び、一般動詞は動作や状態を表します。どちらを使っているかで、否定文と疑問文の作り方が根本的に変わります。
日本語では「私は学生です」も「私は走ります」も語尾が同じ「です・ます」なので、この二つが別の仕組みだと気づきにくいのが最初のつまずきです。英語ではまったく違います。be動詞は主語と後ろの語をイコールで結ぶ記号のような働きをし、一般動詞は主語が何をするか、どういう状態かを表します。そして重要なのは、be動詞は自分だけで否定文と疑問文を作れるのに対し、一般動詞は自力で作れないため do や does の助けを借りる、という点です。この違いを押さえれば、中学英語の否定文と疑問文はほぼ片づきます。
be動詞はイコール記号
I am a student. は I = a student という関係を表しています。be動詞の後ろに来るのは名詞か形容詞で、動作は表しません。am / is / are / was / were の5つがこれにあたります。
一般動詞は動作や状態
run, eat, go のような動きだけでなく、like, know, want のように目に見えない心の状態も一般動詞です。be動詞以外の動詞はすべて一般動詞だと考えて構いません。
否定文と疑問文の作り方が違う
be動詞は not を直後に置くだけ、疑問文は主語の前に出すだけです。一般動詞は don't / doesn't を足し、疑問文では Do / Does を文頭に置きます。このとき動詞は必ず原形に戻ります。
一つの文に動詞は一つ
be動詞と一般動詞を並べて使うことはできません。He is plays soccer. は動詞が二つあるので成立しません。ただし be + 動詞ing(現在進行形)や be + 過去分詞(受動態)は、二つでひとまとまりの動詞なので別扱いです。
見分け方
文を見たときに、どちらの動詞を使っているかを判定する手順です。ここさえ決まれば、否定文も疑問文も機械的に作れます。
1. am / is / are / was / were があるか探す
この5語のどれかがあれば、その文はbe動詞の文です。まずこれを探すのが最短ルートです。文の途中にあっても見落とさないようにしてください。
2. be動詞の後ろが何かを確かめる
後ろが名詞か形容詞なら、主語とイコールの関係を作っているbe動詞の文です。後ろが動詞のing形なら現在進行形、過去分詞なら受動態なので、be動詞単独の文とは扱いが変わります。
3. be動詞がなければ一般動詞の文
am / is / are などが見当たらなければ、動作や状態を表している語がその文の動詞です。like や know のように動きのない語も一般動詞に含まれる点に注意してください。
4. 否定・疑問なら do / does / did の有無を見る
don't, doesn't, Do, Does, did が使われていれば、その文の動詞は一般動詞です。be動詞の文でこれらが使われることはありません。逆に isn't や Are があれば be動詞の文です。
| 例 | 正体 | 判断の根拠 |
|---|---|---|
| He is a teacher. | be動詞 | is の後ろが名詞 a teacher。He = a teacher という関係 |
| He is kind. | be動詞 | is の後ろが形容詞。主語の性質を説明している |
| He teaches English. | 一般動詞 | be動詞がなく、teaches が動作を表している |
| He is teaching English. | 現在進行形 | is 単独ではなく teaching とセット。be + ing でひとまとまりの動詞 |
| He is not a teacher. | be動詞の否定文 | is の直後に not を置くだけでよい |
| He does not teach English. | 一般動詞の否定文 | does not を足し、動詞は原形 teach に戻っている |
用法別の例文
同じ内容をbe動詞で言う場合と一般動詞で言う場合を並べ、否定文と疑問文への変え方まで示します。
be動詞の文(イコール関係)
後ろに名詞が来れば「〜である」、形容詞が来れば「〜という状態だ」と訳します。主語によって am / is / are を使い分けます。
I am a member of the tennis club.
私はテニス部の一員です。
I = a member。主語が I なので am
My parents are very busy this week.
両親は今週とても忙しい。
後ろが形容詞 busy。主語が複数なので are
The concert was amazing.
そのコンサートは素晴らしかった。
過去の状態は was。主語が単数なので were ではない
一般動詞の文(動作・状態)
主語が三人称単数(he, she, it, 人名など)で現在の話をするときは、動詞に s または es が付きます。
I walk to school every morning.
私は毎朝歩いて学校へ行く。
主語が I なので s は付かない
She plays the violin very well.
彼女はバイオリンをとても上手に弾く。
主語が三人称単数なので plays
My father knows a lot about cars.
父は車についてよく知っている。
know は動きのない語だが一般動詞
否定文の作り方(対比)
be動詞は not を足すだけ、一般動詞は don't / doesn't を足して動詞を原形に戻します。ここが最も差が出るところです。
She is not a nurse.
彼女は看護師ではない。
元の文: She is a nurse. is の直後に not
She does not work at a hospital.
彼女は病院で働いていない。
元の文: She works at a hospital. works が work に戻る does に三人称単数の情報が移るので、動詞は原形
They did not come to the party.
彼らはパーティーに来なかった。
元の文: They came to the party. came が come に戻る
疑問文の作り方(対比)
be動詞は主語の前に出すだけ、一般動詞は Do / Does / Did を文頭に置きます。答え方も対応する語を使います。
Are you free this afternoon?
今日の午後は空いていますか。
元の文: You are free this afternoon. are を前に出す
Does he live near the station?
彼は駅の近くに住んでいますか。
元の文: He lives near the station. lives が live に戻る
Did you finish your homework?
宿題は終わりましたか。
元の文: You finished your homework. finished が finish に戻る
be動詞と一般動詞が同じ文に出てくる場合
接続詞でつないだ場合は、それぞれのまとまりに一つずつ動詞があります。動詞が二つ見えても誤りとは限りません。
My brother is a student and studies math every day.
兄は学生で、毎日数学を勉強している。
and の前が be動詞の文、後ろが一般動詞の文
She is tired because she worked all night.
彼女は一晩中働いたので疲れている。
主節が be動詞、because 以下が一般動詞
演習問題(ステップ解説)
例題1: 否定文に書き換える
次の文を否定文にしなさい。 My sister goes to the library on Sundays.
- 動詞を探します。am / is / are がないので、goes が動詞、つまり一般動詞の文です。
- 一般動詞の否定文には do not または does not が必要です。主語 My sister は三人称単数なので does not を選びます。
- does に三人称単数の情報が移るため、goes は原形 go に戻します。
- does not を動詞の前に置いて組み立てます。短縮形なら doesn't です。
答えは My sister does not go to the library on Sundays. です。goes のまま残すと三人称単数の情報が二重になるので誤りになります。
例題2: 動詞の種類を見分けて疑問文にする
次の文を疑問文にしなさい。 Your friends were at the station yesterday.
- 動詞を探すと were があります。これはbe動詞なので、be動詞の文です。
- were の後ろは at the station という場所を表す語句で、動詞のing形でも過去分詞でもありません。つまりbe動詞単独の文です。
- be動詞の疑問文は、be動詞を主語の前に出すだけで作れます。do や did は不要です。
- Were を文頭に出し、文末を ? にします。
答えは Were your friends at the station yesterday? です。ここで Did your friends were 〜 としてしまう誤りが非常に多いので注意してください。
日本人が間違えやすいポイント
最も多いのは、一つの文にbe動詞と一般動詞を両方入れてしまう誤りです。× She is teaches English. ではなく ○ She teaches English. が正しい形です。「彼女は英語を教えます」の「です・ます」に引きずられて is を足してしまうのが原因ですが、teaches がすでに動詞なので is は不要です。次に多いのが、一般動詞の否定文に not をそのまま付ける誤りで、× I not have a pen. ではなく ○ I don't have a pen. とします。三つめは、do / does / did を使ったあとに動詞を原形へ戻し忘れる誤りです。× He doesn't plays soccer. ではなく ○ He doesn't play soccer.、× Did you went there? ではなく ○ Did you go there? が正しい形です。人称や時制の情報は do / does / did がすべて引き受けるため、動詞側は原形になります。最後に、be動詞の文に did を使う誤りも頻出で、× Did you were busy? ではなく ○ Were you busy? とします。
よく出るひっかけ問題
be + ing や be + 過去分詞は動詞二つではない
He is running. や The window was broken. のように、be動詞と別の動詞が並んでいても、これらは二語でひとまとまりの動詞です。動詞が二つあるから誤り、と早合点しないでください。誤りになるのは is plays のように原形や現在形の一般動詞が続く場合です。
like や know も一般動詞
動きがないので be動詞だと思ってしまいがちですが、like, know, want, need, have はすべて一般動詞です。したがって否定文は don't like, doesn't know のように作ります。× I am like sushi. は誤りで ○ I like sushi. が正しい形です。
三人称単数の s が付くのは現在形だけ
He plays soccer. の s は現在形のときのルールです。過去形にすると He played soccer. となり、主語が誰であっても形は変わりません。過去形で s を付けようとする必要はありません。
have は「持っている」でも一般動詞
日本語の「〜がある・いる」に引きずられて be動詞を使いたくなりますが、所有を表す have は一般動詞です。× I am have two dogs. ではなく ○ I have two dogs. とします。疑問文も Do you have 〜? です。
There is / There are は主語が後ろにある
There is a book on the desk. の there には「そこに」という意味はなく、本当の主語は a book です。したがって後ろの名詞が複数なら There are books 〜 と are にします。主語が there だと思って常に is を使うと誤ります。
命令文には主語がない
Be quiet. や Open the door. のように、命令文では主語を書かず動詞の原形から始めます。be動詞の命令文は Be で始まる点が見落とされやすく、× Are quiet. としてしまう誤りがあります。
慣用表現
be動詞を含む基本的な言い回しです。形で覚えると否定文や疑問文にも応用できます。
| There is / There are 〜 | 〜がある・いる |
| be good at 〜 | 〜が得意だ |
| be interested in 〜 | 〜に興味がある |
| be full of 〜 | 〜でいっぱいだ |
| be different from 〜 | 〜と違っている |
| be from 〜 | 〜の出身だ |
練習問題
動詞の種類を見分けたうえで、否定文と疑問文の形が正しく作れるかを確認します。
問1 次の( )に入る最も適切なものを選びなさい。 My father ( ) like coffee.
1. is not
2. does not
3. not
4. are not
答: 2 答えは2です。like は一般動詞なので、否定文には does not が必要です。主語 My father は三人称単数なので do not ではなく does not を使います。1と4はbe動詞なので、like という動詞がすでにある文には入れられません。3は一般動詞に not を直接付けた形で、英語では成立しません。
問2 次の文を疑問文にしたとき、正しいものはどれですか。 Your sister was in Kyoto last week.
1. Did your sister was in Kyoto last week?
2. Does your sister was in Kyoto last week?
3. Was your sister in Kyoto last week?
4. Did your sister be in Kyoto last week?
答: 3 答えは3です。was はbe動詞なので、主語の前に出すだけで疑問文になります。1と2はbe動詞の文に did や does を使っており、助動詞と動詞が重複しています。4は did の後ろを原形 be にしていますが、be動詞の文では did を使いません。
問3 次の( )に入る最も適切なものを選びなさい。 Does he ( ) in Osaka?
1. lives
2. live
3. lived
4. living
答: 2 答えは2です。Does がすでに三人称単数と現在形の情報を持っているので、動詞は原形 live に戻します。1は三人称単数の s が二重になっているため誤りです。3は過去形で、Does とは時制が合いません。4はing形で、be動詞なしでは使えません。
問4 次の( )に入る最も適切なものを選びなさい。 ( ) many people in the park yesterday.
1. There was
2. There were
3. There is
4. There are
答: 2 答えは2です。本当の主語は many people で複数、さらに yesterday があるので過去形にします。したがって There were が正しい形です。1は主語が複数なのに単数の was を使っています。3と4は現在形なので yesterday と合いません。
問5 次のうち文法的に正しくないものはどれですか。
1. My brother is a high school student.
2. She is likes classical music.
3. They don't have any homework today.
4. Were you tired after the game?
答: 2 答えは2です。likes という一般動詞がすでにあるので is は不要で、She likes classical music. が正しい形です。1は is の後ろが名詞でイコール関係を作っており正しい形です。3は一般動詞 have の否定文を don't で作っており正しい形です。4はbe動詞 were を主語の前に出した疑問文で正しい形です。
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