間接疑問文
疑問文が別の文の一部(名詞のかたまり)として組み込まれた形です。組み込まれた瞬間に語順が普通の文に戻るのが最大の特徴です。
間接疑問文は新しい文法ではありません。すでに知っている疑問文を、名詞と同じ働きをするかたまりに作り変えているだけです。I know it. の it の位置に「彼がどこに住んでいるか」を入れたいとき、Where does he live? をそのまま入れることはできません。名詞の場所に入るものは名詞の形をしていなければならず、そのために語順を平叙文に戻します。これが I know where he lives. です。つまり間接疑問文の正体は、疑問文を名詞に変える手続きのことです。
入る場所は名詞の場所
動詞の目的語、前置詞の目的語、主語、補語のいずれかです。名詞のかたまりなので、この4か所にしか入りません。
語順が平叙文に戻る
does / did / do が消え、その分の時制と人称が動詞本体に移ります。Where does he live? の does が消えて live が lives になります。
文末の記号は外側が決める
全体が平叙文なら句点、全体が疑問文なら疑問符です。中に疑問詞があっても、外側が平叙文なら疑問符はつきません。
見分け方
間接疑問文かどうかは、疑問詞の前と後ろを両方見れば必ず判定できます。前だけ見ても後ろだけ見ても足りません。
1. 疑問詞の前に動詞があるか
know / wonder / ask / tell / understand / remember などの動詞が疑問詞の前にあれば、その疑問詞から後ろは間接疑問文です。文頭がいきなり疑問詞なら、独立した疑問文です。
2. 疑問詞の後ろの語順を見る
疑問詞のすぐ後ろが主語なら間接疑問文、do / does / did / be動詞・助動詞なら独立した疑問文です。ここが最も確実な判定材料です。
3. 疑問詞が主語かどうかを確かめる
Who や What が主語のときは、もともと語順が平叙文と同じなので、間接疑問文にしても形が変わりません。この場合は1の判定に頼ります。
4. 文末の記号を見る
疑問符で終わっていても、それは外側の文が疑問文だからかもしれません。Do you know where he lives? は外側が疑問文、中が間接疑問文です。記号だけで判断してはいけません。
| 例 | 正体 | 判断の根拠 |
|---|---|---|
| Where does he live? | 独立した疑問文 | 疑問詞の前に何もなく、後ろが does。 |
| I know where he lives. | 間接疑問文 | 前に know があり、後ろが主語 he。does が消えて lives になっている。 |
| Do you know where he lives? | 間接疑問文(外側は疑問文) | 外側の Do you know が疑問文なので疑問符がつくが、where 以下は平叙文の語順。 |
| Who broke the window? | 独立した疑問文 | Who が主語。前に動詞がなく文頭から始まっている。 |
| I know who broke the window. | 間接疑問文 | Who が主語なので語順は変わらないが、前に know があるので間接疑問文。 |
| What do you think he wants? | 間接疑問文(think型) | think の後ろの疑問詞が文頭に出る特殊な型。Do you think what he wants? とは言わない。 |
用法別の例文
組み込み方は3種類しかありません。疑問詞つきか、yes/noで答える型か、疑問詞が主語かです。それぞれの元の疑問文を orig に示します。
疑問詞つきの疑問文を組み込む
what / who / where / when / why / how をそのまま先頭に置き、後ろを平叙文の語順にします。do / does / did は消え、時制は動詞本体に移ります。
I don't know where she went.
彼女がどこへ行ったのか私は知らない。
元の疑問文は Where did she go? did が消えて go が went になる。
Tell me what you want.
何が欲しいのか言ってください。
元は What do you want? do が消える。
I wonder why he was so angry.
なぜ彼はあんなに怒っていたのだろう。
元は Why was he so angry? be動詞と主語の順が入れ替わる。
Do you remember when the meeting starts?
会議がいつ始まるか覚えていますか。
元は When does the meeting start? 外側が疑問文なので疑問符がつきます。
She asked me how I got here.
彼女は私にどうやってここへ来たのか尋ねた。
元は How did you get here? 主節が過去なので時制も過去に合わせます。
It depends on how much it costs.
それがいくらかかるか次第です。
元は How much does it cost? 前置詞 on の後ろに入っています。
yes / no で答える疑問文を組み込む
疑問詞がないので if または whether を自分で足します。意味は「〜かどうか」です。
I don't know if he is at home.
彼が家にいるかどうか分からない。
元は Is he at home? if を足して平叙文の語順に戻す。
Please tell me whether you can come.
来られるかどうか教えてください。
元は Can you come?
Whether he agrees or not is important.
彼が同意するかどうかが重要だ。
元は Does he agree? 主語の位置に入っています。 主語の位置では if は使えず whether のみです。
I'm not sure whether to accept the offer.
その申し出を受けるべきか分からない。
元は Should I accept the offer? whether の直後に不定詞を置けますが、if ではできません。
疑問詞が主語になっている疑問文を組み込む
もともと疑問詞が主語なので、語順を直す作業がありません。形が変わらないため見落としやすい型です。
Nobody knows who took my umbrella.
誰が私の傘を持っていったのか誰も知らない。
元は Who took my umbrella? 語順はそのまま。
I can't imagine what happened last night.
昨夜何が起きたのか想像もつかない。
元は What happened last night? 語順はそのまま。
Do you know which train goes to Kyoto?
どの電車が京都行きか知っていますか。
元は Which train goes to Kyoto?
think 型(疑問詞が文頭に出る)
think / believe / suppose / guess / say のように「思う」系の動詞では、疑問詞が文全体の先頭に移動します。yes / no では答えられない質問になるためです。
What do you think he wants?
彼は何が欲しいと思いますか。
Do you think what he wants? は誤り。think 型は疑問詞が前に出ます。
Where do you believe she lives?
彼女はどこに住んでいると思いますか。
believe も同じ型です。
Do you know what he wants?
彼が何を欲しがっているか知っていますか。
know は think 型ではないので疑問詞は前に出ません。 yes / no で答えられる質問なので形が違います。
時制の一致
主節の動詞が過去形なら、間接疑問文の中も原則として過去にずらします。ただし今も変わらない事実はそのままにできます。
He asked where I was staying.
彼は私がどこに泊まっているのか尋ねた。
元は Where are you staying? asked が過去なので are が was になる。
She told me why she had quit her job.
彼女はなぜ仕事を辞めたのか話してくれた。
辞めたのが尋ねた時点より前なので過去完了にします。
演習問題(ステップ解説)
例題1: 語順を直す
Do you know where does he work? を正しい形に直しなさい。
- 疑問詞 where の前に Do you know があるので、where 以下は間接疑問文だと判定します。
- 間接疑問文は平叙文の語順なので、疑問詞の直後は主語でなければなりません。does が来ているので誤りです。
- does を消し、その時制と三人称単数の情報を動詞 work に移して works にします。
- 外側の Do you know は疑問文のままなので、文末は疑問符です。
正しくは Do you know where he works? です。疑問符がついていても、中身は平叙文の語順になります。
例題2: if と whether を選ぶ
( )he will come is not certain. の空所に if と whether のどちらが入るか答えなさい。
- 空所から come までが is の主語になっています。つまりこのかたまりは主語の位置にあります。
- if と whether はどちらも「〜かどうか」を表しますが、if には制限があります。
- if が作るかたまりは動詞の目的語にしかなれません。主語・補語・前置詞の後ろには置けません。
- ここは主語の位置なので、使えるのは whether だけです。
正解は whether です。Whether he will come is not certain.(彼が来るかどうかは確かでない)となります。主語・前置詞の後ろ・不定詞の前では whether しか使えないと覚えてください。
日本人が間違えやすいポイント
最も多い誤りは、間接疑問文の中を疑問文の語順のままにしてしまうことです。× I don't know where does he live. ○ I don't know where he lives. 日本語では「どこに住んでいるか」と「どこに住んでいますか」で語順が変わらないため、英語でも変えなくてよいと感じてしまうのが原因です。次に多いのが、外側が平叙文なのに疑問符をつけてしまう誤りです。× I don't know what he wants? ○ I don't know what he wants. 疑問符をつけるかどうかは、中の疑問詞ではなく外側の文が決めます。3つ目は think 型の語順です。× Do you think what he wants? ○ What do you think he wants?
よく出るひっかけ問題
疑問詞の後ろが助動詞なら誤り
間接疑問文の疑問詞の直後には主語が来ます。do / does / did / can / will / be動詞が直後にあれば、その時点で誤りだと判断できます。ただし疑問詞が主語のとき(who / what / which が主語)は直後に動詞が来るので、これは例外です。
疑問符は外側が決める
Do you know where he lives? は疑問符、I know where he lives. は句点です。中に where があるかどうかは関係ありません。試験では句読点だけを変えた選択肢が出ます。
if が使えない3つの場所
主語の位置、前置詞の後ろ、不定詞の前では if を使えず whether だけが使えます。× It depends on if he comes. ○ It depends on whether he comes. 目的語の位置ではどちらも使えます。
whether A or not の or not の位置
whether or not he comes と whether he comes or not はどちらも正しい形です。しかし if の場合、if or not he comes とは言えず、if he comes or not のみです。
think 型と know 型の区別
think / believe / suppose / imagine / guess は疑問詞が文頭に出ます。know / remember / tell / ask / wonder は出ません。見分け方は、その質問に yes / no で答えられるかです。Do you think 〜? は「何だと思うか」を聞いているので yes / no では答えられず、疑問詞が前に出ます。
how の後ろに形容詞が続く場合
how old / how much / how long などはひとかたまりで扱います。I don't know how old he is. のように、how old までを1つの疑問詞として先頭に置き、その後ろに主語と動詞を続けます。× I don't know how he is old.
慣用表現
間接疑問文の形をとる決まった言い回しです。会話でも試験でもよく出ます。
| I wonder if ... | 〜かしら、〜だろうか(丁寧な依頼にも使う) |
| Could you tell me where ... | 〜がどこか教えていただけますか |
| It depends on whether ... | 〜かどうかによる |
| I have no idea what ... | 何が〜なのか見当もつかない |
| That's why ... | そういうわけで〜だ |
| whether or not | 〜かどうかにかかわらず |
練習問題
語順と、if / whether の使い分けが問われます。それぞれ根拠を確かめながら選んでください。
問1 Do you know ( )?
1. where is the station
2. where the station is
3. where does the station be
4. the station where is
答: 2 Do you know の後ろは間接疑問文なので平叙文の語順になり、where the station is が正解です。1番は is が主語より前にあるため疑問文の語順のままで誤りです。3番は be動詞に does を重ねており文法的に成立しません。4番は疑問詞の位置が間違っています。
問2 It depends on ( )he agrees with us.
1. if
2. that
3. whether
4. what
答: 3 前置詞 on の後ろなので whether しか使えません。1番の if は前置詞の後ろに置けないため誤りです。2番の that は「〜かどうか」の意味を持たないため文意が通りません。4番の what は後ろが完全な文なので入りません。
問3 He asked me ( ).
1. how old am I
2. how old I was
3. how I was old
4. how old was I
答: 2 how old をひとかたまりの疑問詞として先頭に置き、後ろは主語+動詞の語順にします。さらに主節が asked と過去なので時制を合わせて was にします。1番と3番は疑問文の語順のままで誤りです。2番は how と old を切り離しているため誤りです。
問4 ( )he wants for his birthday?
1. Do you think what
2. What do you think
3. Do you know what
4. What do you know
答: 2 think 型の動詞では疑問詞が文全体の先頭に出るため What do you think が正解です。1番は think 型で疑問詞を後ろに残しているため誤りです。3番は形としては正しいものの、yes / no で答える質問になるので文末の疑問符と噛み合いますが、think ではなく know なので選択肢の意図と合いません。4番は「何を知っているか」となり文意が変わります。
問5 次のうち文法的に正しくないものはどれですか。
1. I wonder if she will come.
2. I don't know what he wants.
3. Please tell me where does he live.
4. Whether he comes or not doesn't matter.
答: 3 3番は tell me の後ろが間接疑問文なので平叙文の語順にすべきところ、does が残っているため誤りです。正しくは Please tell me where he lives. です。1番は wonder if の正しい用法、2番は疑問詞つきの正しい語順、4番は whether が主語の位置に置かれた正しい形です。
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